GS設楽

 

■ 1人で外出イベント ■
【繁華街】 ●待ち合わせ場所 ●かねてからの願い ●お手伝い ●どこに行った?
【臨海】 ●お似合い? ●ハードスケジュール ●幸運の兆し ●いつもと違う彼女
【森林】 ●不良に絡まれた? ●ヘリに乗りたい ●その答えは?

●遅れたせいで……

【全地区】 ●沈黙が似合う二人 ●実は幼なじみ

 

■1人で外出イベント *繁華街地区

●待ち合わせ場所

バンビ「(あれ? あそこにいるの……) 設楽先輩!」

設楽「………………」

バンビ「こんにちは。どこに行……えっ? ま、待って!」

設楽「……何か用か?」

バンビ「いえ、とくに用があるわけじゃないんですけど。」

設楽「………………」

バンビ「だって、せっかく会ったから……」

設楽「だったらなんだ。偶然の出会いに驚いたり喜びを分かち合ったりでもしたいのか?

だいたいこんなの偶然とは言えないんだよ。今日ここを通ったのは5回目だ。」

バンビ「5回目!?」

設楽「そこの青い看板を見たのが5回目だから絶対そうだ。5回のうち1回会ったところでなんだっていうんだ。」

バンビ「そんなに行ったり来たり、何してるんですか?」

設楽「迷ってるみたいに言うな。ここで待ち合わせてるから確認しに来てるだけだ。」

バンビ「その青い看板のお店で待ち合わせ?」

設楽「……待ち合わせっていうかそこの前に車待たせてたんだ。なのにいなくなってて……」

バンビ「あの、ひとつ向こうの道じゃないですか? 同じ店があるから……」

設楽「えっ……?」

バンビ「………………」

設楽「………………なんですぐ近くに同じ店があるんだよ。おかしいだろ!? 非常識だぞ!」

バンビ「(……行っちゃった。同じ店って……設楽先輩、もしかしてコンビニを知らない?)」

 

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●かねてからの願い

バンビ「(あ、紺野先輩と設楽先輩だ)」

設楽「あ。」

紺野「やぁ、こんにちは。買い物?」

バンビ「そんなところです。紺野先輩たちも?」

設楽「なんで俺が紺野なんかと買い物しなきゃならないんだ。」

紺野「なんかはひどいな……実はお茶会の帰りなんだ。」

バンビ「お茶会……2人でですか?」

紺野「はは。いや、設楽の知り合いが毎月開いてて、招待してもらったんだよ。」

設楽「おまえが行ってみたいって言うから、俺が守村さんに頼んでやったんだろ。」

紺野「うん、もちろん設楽には感謝してるよ。」

バンビ「へぇ……紺野先輩、紅茶に興味があるんですか?」

紺野「前から勉強してみたいと思ってたら、設楽が意外に詳しくてさ。」

設楽「意外とはなんだ。おまえにべたらみんな詳しい。

紺野「そんなことないと思うけど……」

設楽「大いにあるだろ。ダージリンとアッサムの違いがわからないくらいなら、まだいいとして……」

バンビ「(……なにがあったんだろう?)」

設楽「茶葉を直接ティーカップに入れた奴なんて、初めて見た。」

バンビ「えっ!?」

紺野「………………」

バンビ「あっ、すみません!つい……」

紺野「いや、いいんだ。ああいう雰囲気は初めてで、少し緊張して……」

設楽「だからってあれはないだろ。」

紺野「いや……例え紅茶に詳しかったとしても、僕はティーカップに茶葉を入れたかもしれない。

設楽「大げさだな、ただのお茶会だろ。」

紺野「ただのじゃなかったよ……」

バンビ「(うーん、どんなお茶会だったんだろう……)」

 

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●お手伝い

設楽「……あ。」

バンビ「あ、設楽先輩。こんにちは。」

設楽「いいところで会った。その様子だと暇だな?」

バンビ「えっ?忙しくはないですけど……」

設楽「ならちょっと手伝え。」

バンビ「えぇっ!?い、一体どこに……」

―――――――――――――――――――――――――――  間 ――――――――――――――――――――――――

紺野「今日は助かったよ、ありがとう!」

設楽「別に。いつも通りピアノ弾くだけだし。」

紺野「君にもずいぶん手伝ってもらっちゃって……どうもありがとう。」

バンビ「突然だったからちょっと手間取っちゃいましたけど。紺野先輩、ボランティアサークルに入ってたんですね。」

紺野「テニスサークルと掛け持ちしてるんだ。定期的にチャリティショーを開いてるんだけど……肝心の中身がなかなか決まらなくて。

人は大勢呼びたいけど、プロには頼みづらいし。」

設楽「ノーギャラだからな。」

バンビ「チャリティですもんね。」

紺野「そうそう、他の出演者の手前大きな声では言えないけど……実は設楽のピアノが終わった後に、ドッと寄付が増えたんだ。」

設楽「なんだそれ。」

紺野「それだけみんなの心に響いたってことじゃないかな。寄付の金額はお客さん次第だから。」

設楽「……ふーん、そんなもんか。俺もプロじゃないから金は取れないけど……こういうのならいいかもな。」

紺野「ところで……君はどうして急に来ることになったんだ?助かったけど。」

バンビ「あ、駅前でたまたま設楽先輩に会って……」

設楽「………………」

紺野「あぁ、人手が足りないって言ったの気にしててくれたのか。」

設楽「そんなんじゃない。ただの道案内だ。」

バンビ「(手伝えって言われたような……)」

紺野「はlは、そうか。うん、本当に助かったよ。大学のカフェテリアで悪いけどティーセット御馳走するから。」

設楽「……じゃあおまえの分は俺がおごってやる。」

バンビ「やった!」

 

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●どこに行った?

バンビ「(……あれ? あそこにいるのは……) 琉夏くん、設楽先輩!」

設楽「○○。」

琉夏「あ、○○ちゃん。」

バンビ「どうしたんですか、2人仲良く。」

設楽「仲良くってなんだ。普通だ。」

琉夏「怒んなよ、セイちゃん。買い物してたらさ、迷子になったから、ここで運転手さん待ってんだって。」

設楽「俺じゃない。彼がはぐれたんだ。」

バンビ「設楽先輩、セイちゃんって呼ばれてるんですね?」

設楽「あぁ! もう、あっち行けよ、琉夏もおまえも!」

琉夏「ほら、お迎えだ。」

運転手「坊ちゃま! お待たせしました!」

設楽「じゃあ、俺は帰る。琉夏、おまえも家に帰れよ? 遅い! 不良に絡まれた。」

運転手「ええっ!? お怪我は?」

――――――――――――――――――――――― 間 ―――――――――――――――――――

琉夏「相変わらずだな、セイちゃんは。」

バンビ「ふふっ、セイちゃんか……幼馴染みっていいね?」

琉夏「俺たちも幼馴染みだろ?」

バンビ「そっか……うん、そうだよね。 (やっぱりちょっと羨ましいかも)」

 

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■1人で外出イベント *臨海地区

●設楽先輩のトラブル

???「平気っすよ。 目立つところじゃねーし。」

???「平気じゃない。」

バンビ「(ん? あそこの二人……) 不二山くん、設楽先輩!」

不二山「○○。」

  設楽「…………」

バンビ「えっと、その顔は……ご機嫌斜め、ですか?」

  設楽「こういう顔なんだ、俺は。 悪かったな。」

不二山「あ。」

バンビ「ん?」

不二山「おまえ、裁縫道具持ってるか?」

バンビ「今? うん、一応あるけど。」

不二山「設楽さん、助かったじゃないすか。 こいつに頼んで――」

  設楽「バカ! そんなこと、できるワケないだろ!?」

バンビ「設楽先輩、どうかしたんですか?」

  設楽「どうもしない、気にするな。 不二山、余計なこと言うなよ? ついでに忘れろ。 じゃあな。」

不二山「んー。 やっぱヘンだ。 歩き方。」

バンビ「え??? 本当になにがあったの?」

不二山「破けてんだよ、ケツんとこ。 設楽さん。」

バンビ「えぇっ!?」

不二山「転びかけてビリッと。 上着でうまく隠してるけど。」

バンビ「そ、そうだったんだ。 でも、どっちにしてもズボンじゃ、ここでは繕ってあげられないよ。」

不二山「それもそうか。 ………………」

バンビ「どうかした?」

不二山「転びかけたときに設楽さんが咄嗟に取った体勢、ビリッと来たんだよな……」

バンビ「ビリッ?」

不二山「うん。 柔道に活かせそうな……よし、もう1回やってくれって頼んでくる。 じゃあな。」

バンビ「(忘れるどころか、追い討ちをかけに行ってるような……)」

 

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●お似合い?

バンビ「さてと。あれっ、あそこにいるの……新名くん!」

新名「○○さん。ちょりーっす。」

バンビ「ふふっ、ちょりっす。お買い物?」

新名「うんまあそんな感じ。今は聖司さん待ち。」

設楽「なんで俺を待ってるんだ? 一緒に来たわけじゃないだろ。」

バンビ「あ、設楽先輩。」

新名「おかえりなさーい。いいのありました?」

設楽「いいもなにも、頼んでたのができたから取ってきただけだ。」

新名「あれ、オレのオススメコーデは? 買わなかったんスか? ヒデェ!」

設楽「なにがヒデェ、だ。おまえが一方的に選んでただけだろ。」

バンビ「えっと……どんなのを勧められたんですか?」

設楽「目に優しくないピンクのパーカーとか、チャラチャラした何かがついた黒のパンツとか…… ……要は、こいつが着てそうな服だよ。」

バンビ「そ、それは……」

設楽「……絶対ない、だろ?」

新名「うん、オレもそう思う! だからこそ見てぇ、みたいな?」

設楽「おまえな……」

新名「あれ? てか聖司さん。後ろで荷物持ってんの、お付きの人?」

設楽「ああ、忘れてた。店員だ。車まで運んでくれるって言うから。」

新名「どんだけ買ってんスか!? ……オーダーメイダー、マジパネェ。」

設楽「オーダーメイダーってなんだ。ヘンな日本語作るな。」

新名「どっちかっつったら英語じゃね?」

設楽「……ヘンな揚げ足も取るな。」

新名「ハハッ! さてと、ツレと約束してるんでオレはここで。お先っス!」

設楽「ああ、もう……」

バンビ「(新名くんみたいな服を着た設楽先輩か……)」

設楽「ん? ……おまえ、いまヘンなこと考えてなかったか?」

バンビ「い、いえ! 全然!」

設楽「ふぅん。……覚えてろよ?」

バンビ「(う……もうこの件に関しては考えないようにしよう……)」

 

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●ハードスケジュール

バンビ「(あ、紺野先輩と設楽先輩だ)」

紺野「やぁ、こんにちは。」

バンビ「こんにちは。」

設楽「………………」

バンビ「……どうしたんですか? 設楽先輩、疲れてるみたいですけど……」

設楽「実際疲れてるんだよ。全国模試の帰りだ。」

バンビ「わぁ、お疲れ様です。」

紺野「僕の通う塾で毎月全国模試をやっててさ、塾生じゃなくても参加できるから、誘ったんだ。」

設楽「結果、貴重な休みを潰した。.」

紺野「受験生の言葉とは思えないな……」

バンビ「全国模試、初めてなんですか?」

設楽「悪かったな。塾に行ったことないんだよ。」

紺野「家庭教師がついてるのかと思ったら、それもないんだって。」

バンビ「なるほど……独学なんですね?」

設楽「……まぁ、そうだ。」

紺野「………………」

設楽「なんだよ。」

紺野「いや、設楽の成績知ってるから。」

設楽「悪くて悪かったな。」

紺野「勉強してないんだから当然だな。ピアノが上手いわけだよ。」

設楽「………………」

紺野「○○さん。」

バンビ「は、はいっ?」

紺野「せっかくだから一緒にお茶でもどう?」

バンビ「……いいんですか?」

設楽「紺野がおごるってさ。」

紺野「えっ、そんなこと言ってないだろ。」

設楽「男に二言はない。」

紺野「設楽が言ったんじゃないか!」

バンビ「(……ちょっとハラハラしちゃった)」

 

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●幸運の兆し

???「……やっぱり信じないぞ。」

???「信じる信じないは個人の勝手。 でも、見えたのは本当。」

バンビ「(あれ、宇賀神さんと設楽先輩? どうしたんだろ……) 宇賀神さん! 設楽先輩!」

宇賀神「バンビ。」

  設楽「○○。 おまえか。」

バンビ「なんだか楽しそうですね?」

  設楽「誰が? おまえの目、節穴なんじゃないのか?」

宇賀神「わたしはちょっと楽しい。 設楽先輩が占いの結果に喜んでくれて……」

  設楽「喜んでなんかない。 信じてないし。」

宇賀神「でも、さっきは……」

  設楽「うるさい。 未来のことなんてわかるわけないだろ。」

バンビ「行っちゃった……宇賀神さん、占いの結果って?」

宇賀神「設楽先輩が、真っ赤なスーツの人と一緒にコンサートホールにいるのが見えたの。」

バンビ「真っ赤なスーツの人?」

宇賀神「有名な指揮者にそういう人がいるみたい。 設楽先輩に言ったら、目を輝かせて喜んでた。」

バンビ「目を輝かせる設楽先輩……」

宇賀神「設楽聖司。 みずがめ座、A型。 幼い頃は神童と呼ばれた天才ピアニスト。 今は謎の活動休止中。

     性格は天の邪鬼だけど、顔に出るからわかりやすい。 そこがちょっとかわいい。」

バンビ「えっ? (今のは星の導きによる答えかな……)」

 

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●いつもと違う彼女

バンビ「(あ、あそこにいるのは……)」

花椿「それでは、ごきげんよう。」

設楽「ああ、ご両親にもよろしく。」

バンビ「花椿さん! 設楽先輩!」

設楽「○○。」

花椿「あ、バンビ。」

設楽「なんだ、おまえら知り合いなのか?」

花椿「はい、お友だちです。仲良くしてもらってます。」

バンビ「(あれ? 花椿さん、いつもと違うような……)」

設楽「ふーん……それじゃ、また。車を待たせてるんだ。」

花椿「家族が設楽さんのピアノを聴きたがってました。また是非聴かせてください。」

設楽「ああ、機会があればな。」

バンビ「………………」

花椿「は〜……あー、つっかれたー!」

バンビ「花椿さん、設楽先輩のこと、よく知ってるの?」

花椿「よくってわけじゃないけど、社交パーティなんかでたまに会うからね。

アタシ、社交界ではいい子ちゃんで通ってるから、彼の前では猫かぶっとかないと。」

バンビ「そんなことしなくても……」

花椿「じゅうぶん魅力的? うふっ、ありがとv 

ハァ、ここでバンビに会えてよかった〜! 元気もらっちゃった。じゃあアタシそろそろ行くね。チャオ!」

バンビ「(社交界って大変だ……)」

 

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●遅れたせいで……

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■1人で外出イベント *森林地区

●不良に絡まれた?

バンビ「(あれ? あそこにいるのは……)」

???「黙ってねぇで、なんとか言え、おい。」

???「おまえには、関係ないだろ……」

バンビ「(やっぱり、設楽先輩と琥一くん!) どうしたの!?」

  琥一「おう、○○。」

  設楽「見ての通り、不良に絡まれてる。」

  琥一「人聞きの悪ぃこと言うんじゃねぇよ。 オマエにはカンケーねぇ。 ちっと、世間話だ。」

バンビ「そんな風には見えなかったよ?」

  設楽「関係ないのは、琥一だろ? バカ。」

  琥一「あぁ? なんか言ったか? セイちゃんよぉ?」

  設楽「べつに……」

  琥一「チッ……とにかくだ。 おふくろさん、泣かせんな。 いいな?」

  設楽「あの人に担がれたんだ、おまえは。 嘘泣きに決まってるだろ?」

  琥一「まったく……いつまでヒネたガキなんだか。」

  設楽「そういう琥一。 おまえは家に戻ったんだろうな?」

  琥一「あぁ? そりゃ、まあ、ぼちぼちな。」

  設楽「ふん、なるほどな。 じゃあ、俺はこれで。」

  琥一「…………」

  設楽「おまえに言われたくないんだよ、馬鹿!」

  琥一「やんのか、コラ!!」

バンビ「(けっこう仲いいのかな、2人……)」

 

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●ヘリに乗りたい

バンビ「そろそろ帰ろうかな……あっ。新名くん!」

新名「○○さん。よっす。買い物?」

バンビ「うん、そんな感じ。新名くんは?」

新名「うん、オレも……あ! なあ、来週からなんだけど補助券もらったらオレにくんない?」

バンビ「補助券?」

新名「そう。100枚集めるとヘリコプターに乗れんの!」

バンビ「へーっ。うん、いいよ。」

新名「やった! あんがと! あ! 聖司さんにもお願いしよ! 聖司さん!」

バンビ「(聖司さんって、まさか……)」

設楽「大声で呼ぶな。」

新名「こんちは。聖司さん、もし補助券もらったらオレにちょーだい!」

設楽「……なんの話だ?」

バンビ「えぇと……」

設楽「ふーん……」

新名「あ、でももし聖司さんも集めるとかだったら遠慮するッス。」

設楽「それはない。乗ろうと思えばすぐ乗れるし。」

新名「……え!聖司さんち、ヘリあんの!? 」

設楽「じゃなかったら、“すぐ乗れる” なんて言うか?」

新名「!!!」

設楽「……乗せないぞ。」

新名「ちょっと! ちょっとでいいんで!」

設楽「ヘリ乗るのにちょっとも何もないだろ!?」

新名「補助券渡しますから!」

設楽「そんなの誰が要るか!」

新名「えっ、じゃあタダで乗せてくれるんスか!?」

設楽「ああ、もう、どうしてそう前向きに取れるんだ……」

バンビ「ふふっ!」

設楽「脳天気に笑ってないでどうにかしろ。」

バンビ「そう言われても……」

新名「聖司さんお願い! この通り!」

設楽「…………俺の持ち物じゃないから即答はムリだ。」

新名「待つッス!」

設楽「…………あとで連絡する。ダメでもグダグダ言うなよ?」

新名「押忍! やった!」

バンビ「(押し切りで、新名くんの勝ち。やるなぁ、新名くん……)」

 

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●その答えは?

???「ダメ。 そういうのはやらない。」

???「やらないんじゃなくてできないんじゃないのか?」

バンビ「(あれ? あそこにいるの……)」

宇賀神「……数字が見える。」

  設楽「は? 待て、メモを……」

宇賀神「まず126、次に132、そしてついに……148。」

  設楽「ちょっと待て。 おまえ、その数字は……」

バンビ「設楽先輩、宇賀神さん。」

  設楽「○○……」

宇賀神「バンビ。」

バンビ「何かあったんですか?」

  設楽「………………」

宇賀神「設楽先輩が……」

  設楽「なんでもない。」

宇賀神「………………」

  設楽「いいか、なんでもないからな。 おまえは何も聞くな。 じゃあな。」

バンビ「行っちゃった。 聞くなって、何を……?」

宇賀神「テスト問題を占ってくれって言われた。」

バンビ「えっ、設楽先輩に? そんな無茶苦茶な……」

宇賀神「そう。 でも……目が本気だった。」

バンビ「じゃあ、もしかしてさっきのは数学の答え? とか……」

宇賀神「違う。 あれは、設楽先輩の過去。 1年の時の期末の順位。」

バンビ「えっ? (設楽先輩……必死なんだ……)」

 

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●遅れたせいで……

紺野「前にも言ったろ。ああいうのに応えちゃ駄目なんだって。」

設楽「ああいうのってどういうのだよ。具体的に説明してみろ。」

紺野「だからー……」

バンビ「(紺野先輩と設楽先輩だ。……ケンカしてる?) あの、こんにちは。何かあったんですか?」

紺野「やぁ、こんにちは。それがさ……」

設楽「こいつが遅れて来たから変な奴に捉まってた。」

紺野「僕のせいだけじゃないだろ。」

バンビ「変な……?」

紺野「キャッチセールスだよ。布団売られそうになってた。」

バンビ「……なるほど。この辺多いですもんね。」

設楽「ただ話きいてただけだ。布団は間に合ってるから買ったりしない。」

紺野「間に合ってるとかそういう問題じゃないよ。」

設楽「だから、おまえが遅れて来なけりゃ、あんなのに捉まらなかったんだ。」

紺野「遅れたのは確かに悪かったけど電車が遅れてたんだからしょうがないじゃないか。連絡取ろうとしたのに携帯電話がつながらないし……」

設楽「持ってきてないからな。」

紺野「はぁ、いつもこれだ……いざという時に困るから、ちゃんと携帯しろって言ったろ。」

設楽「うるさいな、俺のは不携帯電話なんだ。」

紺野「意味がわからないよ。」

バンビ「あのー……一体何時に待ち合わせてたんですか?」

紺野「……2時。」

バンビ「えっ!? もう3時になりますけど……」

設楽「あぁもう、紺野がごちゃごちゃ言うから1時間損したじゃないか!」

紺野「設楽がいちいち話をまぜ返すからだろ!」

バンビ「と、とりあえず移動しませんか?喫茶店とか……」

設楽「……行く。こいつのせいで喉が渇いた。」

紺野「設楽が携帯を持ってればこんな無駄な時間は……」

バンビ「さぁ2人とも、どのお店にしますかっ!? (はぁ……)」

 

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■1人で外出イベント *全地区

●沈黙が似合う二人

バンビ「(……あれ? あそこにいるのは……)

設楽「………………」

氷室「………………」

バンビ「(わっ、氷室先生と設楽先輩だ!) 2人とも……こんなところでどうしたんですか?」

設楽「ガソリンスタンドでピアノでも弾いてると思うか?」

バンビ「思いません。」

設楽「……車から変な音がするっていうから、点検してもらってるんだよ。」

バンビ「なるほど……氷室先生は?」

氷室「洗車を頼んでいる。そろそろ終わる頃だ。」

バンビ「なるほど……」

設楽「………………」

氷室「………………」

バンビ「(な、なんで2人ともしゃべらないんだろう。気まずい……) あの−……」

設楽「なんだよ。」

バンビ「いえ、別に……」

氷室「どうした。言いたいことがあるのならハッキリと言いなさい。」

バンビ「特に用があるというわけでは……」

氷室「……そうか。」

設楽「………………」

バンビ「……………… (なんだか去りがたくなっちゃったよ〜)」

設楽「……じゃあな。」

バンビ「えっ?」

設楽「運転手が呼んでる。」

氷室「洗車が終わったようだ。」

バンビ「えっ?」

氷室「君も用がないなら暗くなる前に帰りなさい。」

バンビ「……行っちゃった。 (2人とも質問には答えるけど……雑談したりしないのかなぁ)」

 

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●実は幼なじみ

???「家には帰らないのか? おばさん、心配してたぞ?」

???「そっか、うん、まあその内ね。」

バンビ「(あれ、あそこにいるの……) 琉夏くん、設楽先輩!」

琉夏「ん?」

設楽「○○。何だ、こんなとこで。」

バンビ「設楽先輩は、お買い物ですか?」

設楽「あぁ、運転手が母の使いで……それより、おまえたち知り合いか?」

バンビ「はい。琉夏くんたちも?」

琉夏「うん、実家が近所だから。」

バンビ「そうだったんだ?」

設楽「しかし……おまえちょっと見ない内にずいぶん変わったな。なんだそのアタマ?」

琉夏「カッコいい?」

設楽「 “ なんだ ” っていうのは、どういうつもりだってことだ。つまり、理解できないってことだ。」

琉夏「怒られちゃった。」

運転手「あの、坊ちゃま、そろそろ参りませんと、ご予定が……」

設楽「うん。じゃあな。琉夏、おばさんに連絡しろよ?」

琉夏「わかった。コウにも伝えとく。」

設楽「琥一!? ……あ、あぁ、そうだな。」

バンビ「 ? 」

設楽「じゃあ!」

バンビ「はい! そっか、2人は幼馴染みなんだね? じゃあ、琥一くんも?」

琉夏「そう。小学校の頃は、3人で一緒に登校してた。」

バンビ「へぇ! でもなんか、ちょっと想像できないかも。」

琉夏「昔からあんな感じだよ? それで、よくコウに泣かされてた。」

バンビ「(だから琥一くんの名前が出たら慌てたのか……)」

 

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【臨海】 ●お似合い? ●ハードスケジュール ●幸運の兆し ●いつもと違う彼女
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●遅れたせいで……

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