GS3 喫茶店会話 琥一△ルカ ≪好き以下≫
バンビ「2人は、好きな食べ物、違うよね?」
琉夏「コウは肉食獣だから。」
琥一「 “ 獣 ” ってなんだ。テメェなんか虫みてぇに甘いもんばっかじゃねぇか。」
琉夏「魚も喰うね。」
琥一「威張んな、バカ。」
バンビ「まあまあ。ねぇ、じゃあいつも夕ご飯はどうしてるの?」
琉夏「夕ご飯って言うか、なぁ?」
琥一「まぁ、腹が減った時、な。」
バンビ「じゃあ、好きな時間に、好きなものばっかり?」
琉夏「それは……なぁ?」
琥一「まぁ……大体、な。」
バンビ「そんなこと続けてたら、いつか病気になっちゃうよ!?」
琉夏「それは大丈夫。身体だけは丈夫だもんな?」
琥一「まぁな?鍛え方が違うからよ。」
バンビ「(いつか後悔すると思う……)」
バンビ「ねぇ、2人でスポーツとか、一緒にやらないの?」
琥一「はぁ?やんねーよ、気味悪りぃ。」
琉夏「コウが俺と一緒にスポーツ……無い、絵的に無い。」
バンビ「でも、2人とも色いろ得意だから、同じスポーツすることもあるでしょ?」
琥一「まぁ、空手くらいか?中坊まではな。」
琉夏「組み手はよくやったな?つーか、道場で組まされたから。」
バンビ「そっか……空手ね。他には?」
琥一「あぁ……あれはどうだ、ボウリング。」
琉夏「あぁ、通ったな。やっぱ中坊の頃、学校の帰りに。」
バンビ「今は一緒にやらないの?」
琥一「まぁ、バイトで生活に追われてるしよ。」
琉夏「そういうこと。コウ、負けっぱなしだしね。」
琥一「はぁ?誰がだコラ、泣かすぞ。」
琉夏「上等だコラ。」
バンビ「はいはい、ケンカしない! (やっぱりこの2人、仲がいいんだな……)」
バンビ「ねぇ、2人とも学校は、どう?」
琥一「はぁ?生活指導かよ。」
琉夏「まあまあ。そうだな……楽しいよ。思ってたよりね。」
バンビ「そっか。良かった。」
琥一「まぁ、そうだな……中学の頃と比べりゃ、平和なもんだ。」
バンビ「中学は、公立だっけ?」
琉夏「そう、ちょっとゴタゴタあって、毎日ピリピリしてたから。」
琥一「メンドクセーからずらかることにした。で、はば学だ。」
バンビ「そうだったんだ……でも、もう今は大丈夫だよね?」
琉夏「……だよね?」
琥一「こんなウルセーのが始終くっついてたら、そうそうバカもできねぇだろ。」
琉夏「そうだな。」
バンビ「……ん?わたしのこと?」
琥一「さあな?」
琉夏「褒めたんだよ、コウは。“ ありがとう ”ってさ。」
バンビ「うん……じゃあ、よし。」
バンビ「一度聞きたかったんだけど、男兄弟って、お互いのことどういう風に考えてるの?」
琉夏「どうって言われても……どう?」
琥一「あぁ?どうもこうも……兄弟だろーが。」
バンビ「そうじゃなくて、ライバル関係とか、友達関係とか。」
琉夏「あぁ、そういうアレか。そうだな……主従関係?」
バンビ「主従関係!?じゃあ、主はどっち?」
琉夏「俺。コウの物は俺の物。俺の物も俺の物だから。な?」
琥一「ぶん殴るぞ?」
琉夏「じゃあ、ボケとツッコミ。俺、ツッコミ。」
琥一「どう見てもボケだ、テメェは。」
琉夏「なんでやねーん!」
琥一「ウルセー、他の客に迷惑だろーが。」
バンビ「(本当に仲がいいんだな……)」
バンビ「やっぱり、2人で好きな女の子の話とか、する?」
琥一「はぁ?しねーよ、女じゃあるまいしよ。」
琉夏「ないない。」
バンビ「そっか……じゃあ、お互いの好きなタイプとか、分からないんだ?」
琥一「…………」
琉夏「…………」
バンビ「あれ?」
琉夏「さて、と……そろそろ行こうか?」
琥一「そうだな、それがいいな?」
バンビ「(……あれ?)」
バンビ「ねぇ、2人は、女の子らしさって、何だと思う?」
琥一「メンドクセーな……」
琉夏「どしたの?」
バンビ「いつも一緒にいるんだから、そういう価値観、似るもんじゃないかなって。」
琉夏「そんなこと言ったら、いつも一緒の女の子が……なぁ?」
琥一「あ?おう、そうか。いたいた、女らしいのが。」
バンビ「……なに?」
琉夏「いや、女らしいなって。」
琥一「おう。三歩下がってついて来るしな?」
琉夏「そうそう。言葉づかいも丁寧だし、すぐ怒んないしな?」
バンビ「(ううっ……ヤブヘビだったか)」
バンビ「ねぇねぇ、兄弟の間でも、男の友情って感じるもの?」
琉夏「あぁ、友情ね……えぇと、コウにパス。」
琥一「あ?なんだ、友情だ?そんなもんオマエ……ねーよ。」
バンビ「無いの!?」
琉夏「まぁ、一緒に育ってるから、あんまりそういう風にはなぁ?」
琥一「おぅ、つーかオマエ、気持ち悪ぃ質問すんな。」
バンビ「でもさ、2人はすごく仲がいいでしょ?」
琉夏「そんなことないだろ。なぁ、コウ?」
琥一「そうだぞ?何ならコイツ、ぶん殴って見せるか?」
バンビ「(2人とも、なんか照れてるみたい……)」
バンビ「ねぇ、男女の友情って、あるのかな?」
琉夏「あるのかな、コウ?」
琥一「メンドクセーからパス。」
バンビ「じゃあ、2人ともいつか結婚したら、相手のお嫁さんとは、友達になりたい?」
琉夏「あぁ、そういうこと。そういうことなら、な、コウ?」
琥一「メンドクセーからパス。」
バンビ「もう……よくわかんないなぁ。」
琉夏「わかんない方がいいこともあるんだ。な、コウ?」
琥一「メンドクセーからパス。」
琉夏「じゃあ俺もパス。」
バンビ「(なんか、はぐらかされちゃった……)」
バンビ「ちょっと聞きたいんだけど、いい?」
琥一「ダメでも聞くんだろーが?」
バンビ「そうなんだけど……兄弟の間で相手が恋してたら、わかっちゃうもの?」
琉夏「俺、わかる。」
琥一「ウソつけ。」
琉夏「わかるね。コウは恋してる。」
バンビ「そうなの!?」
琥一「はぁ!?バカか、テメェは?」
琉夏「やっぱな。図星だと、コウは声が裏返る。ラブラブだ。」
琥一「ラブーーバカ、たまたまだ!」
琉夏「ほら、まただ。」
琥一「テメェな……自分のこと棚に上げんのも大概にしとけ?」
バンビ「ルカも……」
琉夏「えっ?いや、俺はほら、恋に恋するタイプだから。」
琥一「ヘッ、苦しいな、おい?」
琉夏「コウもな?」
バンビ「……?」
琉夏「ここは一旦、ドローってことで。」
琥一「飲んだ。」
バンビ「(??? なんなのよ……)」
GS3 喫茶店会話 琥一△ルカ ≪好き以上≫
バンビ「男の人って、いつもどんなこと考えてるの?」
琉夏「やらしいこと。」
バンビ「もう!じゃあ、琥一くんは?」
琥一「さぁな?オマエはどうなんだよ?」
バンビ「わたし?わたしは……」
琉夏「今、誰のこと考えてる?」
バンビ「え、誰って……」
琥一「 “えっ” じゃねぇんだよ。」
琉夏「コウ、いじめんなよ。」
琥一「オマエがな?」
バンビ「(ビックリした……)」
バンビ「ときどきは、2人で好きな女の子の話とか、する?」
琥一「しねーな。」
バンビ「そっか。」
琉夏「してみる?」
琥一「するまでもねーだろ。テメェの場合は。」
琉夏「コウもな?」
バンビ「えっと……」
琉夏「罪、重いよ?」
バンビ「(……罪?)」
バンビ「2人は、女の子らしさって、どういう時に感じる?」
琥一「ルカ、オマエこいつに余計なこと言ったのか?」
琉夏「言わねぇよ。コウだろ、いつもつまんねぇこと言うのは?」
バンビ「そ、そうじゃなくて!兄弟だと考え方も似て来るのかなって。」
琥一「くだらねぇ……そういうことかよ。」
琉夏「でも、そうかもしんないぜ?2人で同じ女の子、見てたんだからさ。」
バンビ「(女の子って、もしかして……)」
バンビ「2人が女の子にドキドキするのって、どういう時?」
琉夏「えぇと……エッチ系の話?」
琥一「バカ。」
バンビ「ちがう!そうじゃなくて、もうちょっと精神的な。」
琉夏「そうだな……コウは?」
琥一「あぁ?俺にふるなって……」
琉夏「今だったりして。な、コウ?」
琥一「ウルセー、黙ってろ。」
琉夏「怖ぇんだよ、スゴむなよ。」
バンビ「もう、ケンカしないで!」
琥一「誰がさせてんだよ。」
バンビ「え?」
琉夏「気にすんな、八つ当たりだよ。」
バンビ「(わたしのせい、なのかな……)」
バンビ「男の子同士の友情って、強いんだよね?」
琉夏「らしいね。でも、なんで?」
琥一「俺らにケンカすんなって言いてぇんだろ。」
琉夏「あれ、ケンカしてんだっけ?」
琥一「さあな?オマエがしてねぇなら、してねぇんだろ。」
琉夏「つっかかんなよ。」
琥一「オマエがな?今日は気分が悪ぃ。そろそろ引き上げねぇか?」
バンビ「(ハァ……どうしてこうなっちゃうんだろう……)」
バンビ「ねぇ、男女の友情って、あるよね?」
琉夏「無いね。」
琥一「即答かよ。」
琉夏「コウは 『ある』 派?」
琥一「いけねーのかよ?」
琉夏「いや?珍しくイイ子ぶるからさ。」
琥一「言いてぇことがあんなら言えよ。」
琉夏「そのうちな。」
バンビ「ゴメン、2人ともやめて?」
琉夏「こっちこそゴメン……やんなっちゃうな、俺らガキで。」
バンビ「(ルカ……)」
バンビ「恋愛って、難しいね……」
琥一「なんだ、急に。」
バンビ「うん……」
琥一「ルカ、何とかしろ。」
琉夏「この空気を?」
バンビ「ゴメン、さっきの忘れて?」
琉夏「いいんだ。難しいのは、最初から分かってた。ただ、気づかないふりしてたんだ。そうだろ?」
琥一「知らねーよ。」
バンビ「(わたし、2人を傷つけてるのかな……)」
バンビ「ええっと……怒らないで聞いて欲しいんだけど……」
琉夏「聞いたか、コウ?」
琥一「いちいち俺の顔色うかがうんじゃねぇよ。」
琉夏「それで、なに?」
バンビ「2人とも……キスって、大事なことだと思う?」
琥一「はぁ?」
琉夏「コウ。」
琥一「怒ってねぇだろ。」
バンビ「うん、男の子は違うのかなって、少し気になって……」
琉夏「そういう話はさ、3人じゃない時にしよう。」
バンビ「そうだね……ゴメン。」
琥一「謝んな。バカは俺らだ。」
バンビ「(えっと、困ったな……)」
バンビ「2人はスキンシップって、どう思う?」
琉夏「コウは?」
琥一「なんで俺にふんだよ。」
琉夏「苦手そうじゃん。スキンシップ。」
琥一「フツーはそうなんだよ。」
バンビ「そういうもの?」
琉夏「人によるだろ?」
琥一「オマエは得意そうだな?」
琉夏「まぁな。そうだよね?」
バンビ「えっ?」
琥一「おい。テメェまさか……」
琉夏「バカ、冗談だよ。」
琥一「チッ。」
バンビ「(嫌な感じだな……)」